胆石手術

当院では炎症、癒着の有無に関係なく、胆石症は全例、腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています

細径鉗子による腹腔鏡下胆嚢摘出術

胆石手術多くの施設で胆嚢摘出術は12mm×2と6mm×2、もしくは12mm×1、6mm×3の計4か所の傷で手術を行っています。当院では炎症の軽度な胆石症に対して3mm×2と臍部の3か所の傷によるNeedlescopic Surgeryを行っています。傷は目立ちません。

急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下手術

「急性胆管炎・胆嚢炎診療ガイドライン2013」では急性胆嚢炎の基本的治療は胆嚢摘出術で、発症後72 時間以内の早期の腹腔鏡下胆嚢摘出術が推奨されています。
胆石手術
日本内視鏡外科学会の調査によると35%の施設が急性胆嚢炎に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術を選択し、10%の施設は開腹手術による胆嚢摘出術を行っています。
当院では急性胆嚢炎に対して、全身状態が悪く手術ができない場合を除き、全例、急性期の腹腔鏡下手術を行っております。現在のところ、途中で開腹手術に移行した症例はありません。
胆石手術

上腹部手術既往例の腹腔鏡下胆嚢摘出術

胆石手術
セカンド・オピニオンを求めて来院された患者さんに「癒着があるから腹腔鏡手術はできないと言われた」という話を聞くことがあります。癒着があると思い込み開腹手術を選択して実際にお腹を開けてしまってからでは、たとえ癒着が思ったほどでなく「しまった!」と思っても、お腹を開けない手術(腹腔鏡手術)への変更はできません。手術前にお腹の中の癒着の程度、範囲の適切な診断が必要です!

胆石手術
この患者さんは十二指腸潰瘍穿孔、胃潰瘍穿孔、腸閉塞の3回の上腹部開腹手術を受けられています。
お腹の真ん中に大きな傷があります。右下腹部には虫垂炎の手術創があります。
胆石手術
おなかの真ん中の傷の下に広い範囲の癒着がありました。
胆石手術
胆嚢はかろうじて一部が確認できる程度でした。手術時間は75分で、術後経過は良好でした。

「腹腔鏡下癒着剥離術」という手術があります。腹腔鏡を用いることで癒着は安全に剥離可能です。ですから、「癒着があるから腹腔鏡手術はできない」という考え方は以前の考え方です。ガイドラインでも「上腹部手術既往例に対して腹腔鏡下胆嚢摘出術は相対的禁忌とされてきたが,最近では安全に実施できることが報告されている」と記載されています。
当院ではお腹の手術を受けられたことのある患者さんに、手術前に特殊な超音波検査法で癒着範囲の診断を行っています。お腹の手術を受けられたことのある胆石症の患者さんは、腹腔鏡下胆嚢摘出術をあきらめる前に、一度、当院外来を受診してみて下さい。

総胆管結石症に対する腹腔鏡下手術

胆石手術
総胆管結石に対する治療は先ずは内視鏡的逆行性胆道膵管造影(ERCP)を行い、総胆管結石を経口内視鏡的に摘出する内視鏡的採石術が第一選択となります。しかし、胃切除術を行った影響などでERCPができない場合は腹腔鏡下手術で直接総胆管を切開して石を取り出す腹腔鏡下総胆管砕石術を行ないます。
胆石手術
腹腔鏡下総胆管砕石術
腹腔内の癒着をはがし、総胆管切開を行い胆道鏡で総胆管結石を摘出します。
胆石手術
Tチューブと呼ばれる管を総胆管内に留置しています。

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